「分譲マンションをせっかく手に入れたけど、急に転勤が決まって住めなくなった。」そのような事情から、自宅であるマンションを貸し出す人は少なくありません。空き家を第三者に貸すことで、さまざまなメリットがあるからです。ただし、その前に分譲マンションを売却するか賃貸に出すか判断することも必要です。ここでは賃貸に出すときに焦点を当てて、そのための手順や注意点について解説します。
分譲マンションを貸し出すべき理由
マンション1棟をまるまる所有するオーナーが、1住戸ずつ分けて貸し出す場合を賃貸マンションといいます。賃貸マンションを借りる人は、オーナーや管理会社に家賃を支払います。分譲マンションは1住戸を借りるのではなく、数千万円~数億円という高額で購入するため所有権が移り、購入者の持ち家となります。
もし持ち家となった分譲マンションを何らかの事情で使わなくなった場合は、一般的に売却するか貸し出すことになります。どちらを選択すべきか判断するには、次のようなポイントがあります。
売却するか賃貸にするか
自ら所有権を持つ分譲マンションの場合、転勤や海外赴任などの事情によって長期間、自宅で暮らせなくなることがあります。あるいは親から相続したマンションに住む予定がなく、空き家状態になることも考えられます。一般的に使わなくなった持ち家の有意義な活用方法として、「売る」か「貸す」か、を選択することになります。
もう自宅マンションに戻る可能性がないとしたら、売却することをおすすめします。空き家となったマンションを持ち家として所有し続けていると、固定資産税やマンションの管理費がかかります。しかし、マンションを売却すれば、税金や管理費を支払う必要がありません。また、売却することにより大きなお金が収入として入ることも魅力的です。
一方、転勤などの事情で自宅マンションにしばらく住めなくとも、将来は自宅マンションに戻る可能性があれば賃貸に出すほうがよいでしょう。売却してしまうと、転勤先から戻ってきたときに他者のマンションとなっているため、再び購入しない限り住むことはできません。相手が売却をこばめばそれも無理です。
自宅マンションを留守にする期間だけ賃貸に出すことにより、継続的に賃貸料を得られます。ただし、空き家を貸す入居者(借主)と賃貸契約を結ぶときは、トラブルにつながらないように十分注意しましょう。契約内容により借主が住み続けたいと望んだ際に、貸し手の都合で契約を打ち切ることが難しい場合もあるためです。 分譲マンションを売却するか貸し出すか迷った場合は、以上のようなことを比較して判断することになります。ここからは、マンションに住まない一定期間だけ賃貸に出すことを選択した場合について解説します。
分譲マンションを貸し出すメリット
分譲マンションを売却した場合は、固定資産税や維持費が不要になります。また売却して得た収入を、新居購入の資金に当てられることも魅力です。一方でマンションを貸し出すことによるメリットとして、次のようなことが考えられます。
定期的に家賃収入を得られる
分譲マンションの所有者が、自ら住めない期間だけ貸し出した場合、借主と賃貸契約を結びます。貸主は、家賃収入を継続的に得ることが可能です。マンションを売却してはいないため、不動産という資産を維持しながら空き家を活用した賃貸経営を行なえます。
ただし、自分で住むために購入した自己住居用の分譲マンションで、まだ住宅ローンが返済中の場合は原則として貸し出しはできません。金融機関にもよりますが、本人およびその家族が住むことを住宅ローン融資の条件としていることが多く、ローンが残った状態で賃貸に出すことは契約違反になる可能性が高いからです。契約違反が発覚したら融資を受けた金融機関に違約金を請求されたり、ローン残高の一括返済を求められたりするおそれがあります。あるいは、住宅ローンから不動産投資用のローンに切り替えなければなりません。
しかし、転勤や長期間に渡る海外出張、介護など特別な事情によっては、契約者以外が住む際も住宅ローンを継続できる可能性があります。まずは、金融機関に相談することをおすすめします。
家賃収入をローン返済に充てる
住宅ローンが残っている分譲マンションを転勤など、特別な事情により一定期間賃貸に出す際に、ローン継続が認められることがあります。あるいは、住宅ローンから事業用ローンに切り替えて賃貸に出すことも考えられます。
なんらかの方法で分譲マンションを賃貸に出して、家賃収入を継続的に得られれば、住宅ローンの返済に充てることが可能です。ただし、月々のローン返済額に対して家賃収入がどの程度あるかにもよります。賃貸物件の借り手がすぐに見つかるか否かも家賃収入に影響するため、必ずしもローン返済に充てられるとは限りません。
賃貸用マンションより高額で貸し出しできる
当初から賃貸用に建てられたマンションは、ひとり暮らしや「DINKs」と呼ばれる子どもを持たない共働き夫婦を対象にしていることが少なくありません。少人数で住み比較的短期間で転居することを想定して作られています。
一方、分譲マンションは持ち主が家族で暮らし続けることを前提に設計しているため、住環境が充実しています。そのため、分譲マンションを貸し出す際は、一般的に賃貸用マンションよりも家賃を高額に設定する傾向にあります。
マンションの資産価値を保てる
分譲マンションを売却せずに貸し出すことで、所有権を持ったまま不動産としての資産価値を保つことが可能です。建物はマンションに限らず空き家になったまま放置しておくと、どうしても手入れがおろそかになって劣化してしまいます。
貸主が住まない期間、借主が生活することにより空気の入れ換えや部屋の清掃などが行き届いて、マンションの劣化を防ぐことになります。貸主にとっては家賃収入が入るうえに、資産価値を維持できることもメリットです。
将来的にまた住むことができる
夢のマイホームとして手に入れた分譲マンションだけに、できれば手放したくないものです。転勤などの事情で仕方なく離れたとして、一定期間が過ぎて戻る可能性があれば、賃貸に出す選択肢も考えられます。戻る予定がなくて売却した場合は、所有権を失うためもう住むこともないでしょう。
しかし、賃貸ならば借主との契約次第で、貸主が戻ってきたときに再びマンションに住むことが可能です。また、将来的に自分の子どもたちが住むことを望むならば、マンションを手放さずに所有した状態で貸し出すことも選択肢のひとつです。ほかにもマンションを貸し出すことにより、費用の節約や節税につながるメリットがあります。
分譲マンションを貸し出すデメリット
分譲マンションを一時的に使わなくなったとしても、将来的にまた住む予定があれば所有権はそのままにして貸し出すことは可能です。ただし、分譲マンションを貸すデメリットもあります。マンションを貸し出すにあたり、借主と賃貸契約を結べば定期的に家賃収入を得られます。しかし、貸主として賃貸管理を行なわねばなりません。
想定外の支出が必要になることがある
マンションの空き家に住む入居者を募集するための宣伝広告費や、不動産会社に払う仲介手数料など、さまざまな費用が必要です。マンションのハード面では、定期的にメンテナンスを行なう必要があり、不具合や故障が発生すれば修繕費がかかります。
貸主自身は転勤によってマンションにはいないため、そうした管理を委託することになります。さらに、委託した管理会社への報酬も支払わなければなりません。
入居者の管理やトラブル対応
貸主として、入居者を管理する立場にあります。主なところでは毎月の家賃の管理や苦情対応、設備の点検など物件管理に関わらねばなりません。
とくに入居者が家賃を滞納したり、契約違反を起こしたりした場合は神経を使います。直接会うことは難しいため、連絡を取りながら状況を把握して、相手とトラブルが起きないように対応せねばなりません。
しかし、場合によっては法的な手続きを行なうこともあります。弁護士に依頼すれば、相当な時間と手間と費用がかかります。ある程度は管理会社に委ねられますが、最終的な判断は貸主が担うためストレスがたまるかもしれません。
築年数の経過とともに価値が下がる
分譲マンションを貸し出す場合、貸主の転勤などが決まってから空き家に住む入居者を募集します。マンションの売却を決断したならば、早いタイミングで売却したほうが多額の収入が入る可能性があります。
一方、マンションを賃貸に出した場合は入居者が決まり、数年間ほど住むことになります。貸主が転勤の期間を終えて戻り、再びマンションに住む頃にはそれだけの年数が経過しています。
マンションの価値は、築年数が経過するほど下がるといわれます。もし分譲マンションを売却していれば、当時の資産価値でより高く評価されたことでしょう。賃貸に出すことでさらに築年数が経ち、資産価値が低下することを考えておく必要があります。
入居者がいる間は自分で使えない
分譲マンションを転勤の間だけ使わないため貸し出したのに、予定より早く転勤期間が終わったとします。借主は契約によって住んでいるため、貸主が契約期間より早く戻ってきても自分の家を使えないことが考えられます。
マンションの賃貸契約には、「普通賃貸借契約」と「定期賃貸借契約」があります。一般的な契約方法である普通賃貸借契約は、家賃や共益費などの条件を相場通りに募集が出せることから借主が見つかりやすいことで知られます。しかし、正当な事由がない限り貸主側から契約を解除できません。一般的に、契約期間は2年間と定められています。 定期賃貸借契約は、契約期間を自由に設定することが可能で、貸主が転勤でマンションを離れる期間だけ貸し出したいときに向いています。入居希望者にとっては契約期間がネックとなるため、借主が見つかりにくく、募集の際に家賃を低めに設定しがちです。
分譲マンションを賃貸に出すまでの手順
分譲マンションから離れる期間、第三者に貸し出すことを選択したからといってすぐにできるわけではありません。一般的に貸主だけで賃貸経営を行なうことは難しいため、不動産会社に依頼することになります。どのような手順で準備を進めるかみていきましょう。
不動産会社に依頼する
優良とされる不動産会社は、全国に1,600社以上もあります。ネット上でホームページを見たり口コミ情報を参考にしたりして、自分の意向に沿った不動産会社を探しましょう。
たとえば、宅地建物取引業は5年ごとに更新が必要です。そのため、その不動産会社の更新回数を見れば何年続いているか、どのくらいの歴史があるかを判断することが可能です。 宅地建物取引業者名簿を見れば、団体に加盟しているか確認できます。加盟している不動産会社のほうが団体から指導やサポートを受けているため、信頼度が高いといえるでしょう。貸主はそのような情報を集めることにより、自分の分譲マンションを賃貸に出すうえで依頼するにふさわしい不動産会社を見つけます。
賃貸方法を決める
分譲マンションを貸し出す方法として「普通賃貸借契約」や「サブリース」、「定期借家契約」があります。貸主はそれぞれの特徴を知り、どの方法で行なうか選択しなければなりません。
普通賃貸借契約は、物件の借主(入居者)から家賃をもらう、もっともオーソドックスな賃貸契約です。2年ごとに契約を更新するため、もし貸主が物件を売りたくなっても契約期間中は強制退去させられません。貸主の転勤期間が予定より短くなり、早く戻ってきた際に、借主が住み続けて使えない可能性があります。
サブリースとは、不動産会社が分譲マンションを借り受けて賃貸希望者にまた貸しする方法です。賃貸経営をまるごと引き受けるため、「一括借り上げ」とも呼ばれます。入居者が見つかりにくいため、空き室の場合に不動産会社から家賃が支払われます。その分、不動産会社に対して手数料がかかることがあります。
定期借家契約は、当初の契約期間に沿って契約が終了します。2年ごとに契約更新がある普通賃貸借契約と対照的な契約方法です。貸主が「貸出するけど、将来的にまた自分で住みたい」と望む場合に向いています。なお契約が終了しても、貸主は入居者と合意し、再契約することにより貸し出しを続けることが可能です。
家賃を設定する
貸主は分譲マンションを貸し出すための家賃をいくらにするか、金額を設定します。マンションの築年数や間取り、設備等に加えて交通の便や商業施設など周辺環境も考慮に入れて金額を決めます。その際にエリアの家賃相場を参考にして、できるだけ合わせましょう。 家賃が相場より高過ぎては、入居希望者が集まりません。とはいえ、安くし過ぎては十分な家賃収入が見込めなくなるため、適切な家賃を設定することが肝心です。
入居者を募集する
入居者の募集は、主に不動産会社か仲介業者が行ないます。広告を作成して、新聞紙やチラシに掲載することになります。マンションを探している人が気になる、周辺環境などの情報も入れるとよいでしょう。紙媒体だけでなく、ネット上のポータルサイトに広告を出すことも効果が期待できます。募集方法については、不動産会社と相談することも可能です。
入居者のルールを決める
入居者には電気やガス、水道など光熱費の支払い方法を伝えて手続きを済ませてもらう必要があります。事前に引き落とし可能な金融期間や振込先、支払い日などを知らせておかねばなりません。 また、マンションにおけるごみ捨てのルールを徹底しましょう。ルールを守らないことで、他の入居者とのトラブルに発展する可能性があります。マンションの管理組合にも、借主について入居予定日などを連絡しておきましょう。
賃貸前の写真撮影
入居者が住む前に、物件内部の写真を撮っておきます。賃貸契約では基本的に借主が退去する際、内装や設備を入居した時の状態に戻す原状回復義務があります。
ただし故意や過失、不注意などによるものは復旧する必要がありますが、だれが住んでいたとしても発生する可能性がある通常損耗や、経年劣化によるものは対象になりません。 「原状回復」については、貸主と借主の主張が食い違い、トラブルに発展するケースが多いといわれます。そのため、最初に写真を撮影しておくことで「原状回復」を行なう際に、本来はどのような状態だったかを確認できます。
分譲マンションを貸す際の費用
分譲マンションを賃貸に出すとすれば、家賃など収入と管理手数料など経費がどれくらいになるか、事前に収支の内訳を把握しておくべきです。
発生する可能性のある主な収入と、支出を書き出してみると次のようになります。
賃貸による収入
家賃・駐車場料金(毎月)をはじめ、共益費(毎月)や礼金(契約後に1度のみ、ないこともある)、更新料(契約の更新時)など
賃貸による支出
管理費(毎月)や修繕積立金(毎月)をはじめ、管理会社への委託金(毎月)、固定資産税・都市計画税・所得税・住民税(毎月)、火災保険・地震保険料など損害保険料(毎年・保険による)、ローンの返済(毎月)など 一般的には収入のうち礼金は家賃の1~2か月分、更新料も家賃の1~2か月分が相場とされます。支出では、管理会社への委託金が家賃の5%が相場です。また、月々のランニングコストが家賃の5%相当かかるとみておきましょう。
分譲マンションを賃貸に出した場合の税金
分譲マンションによる賃貸経営を行なうため、所得が発生して税金が増える可能性があります。一方で、場合によっては節税対策になることもあります。どのような税金が関わってくるか、把握しておきましょう。
所得税
マンションを賃貸に出した場合、家賃などによる収入は所得として加算されます。所得税は所得によって税率が変わるため、収入ではなく所得額に応じて所得税が決まります。
所得額が195万円以下ならば、税率5%・控除額0円です。所得額が195万円~330万円以下の場合は、税率10%・控除額97,500円になります。本格的なマンション経営で所得額が4,000万円以上になると、税率45%・控除額4,796,000円となります。
たとえば、1年間で300万円の所得があったと想定して算出してみましょう。所得額が195万円~330万円以下のケースに該当するため、「3,000,000円 × 0.1 – 97,500円 = 202,500円」となります。所得税として202,500円が加算されます。
復興特別所得税
東日本大震災の復興に向けた財源確保を目的に徴収されるのが、復興特別所得税です。税率は、所得税の2.1%になります。
たとえば、分譲マンションを賃貸に出した場合の所得税が202,500円とします。「202,500円0 × 0.021 = 4,252円」となり、復興特別所得税は4,252円です。
住民税
住民税には、「個人住民税」と「法人住民税」があります。自宅である分譲マンションを貸し出す場合は、個人が負担する「個人住民税」に該当します。
個人住民税には、「均等割」と「所得割」があります。「均等割」は非課税限度額を上回る者に定額負担を求めるもので、「市町村民税:年3,500円、道府県民税:年1,500円」とされます。
「所得割」は、納税義務者の所得金額に税額(一律10%)の負担を求めるもので「市町村民税は標準税率6%、道府県民税は標準税率6%、計10%」です。
マンションを貸し出して年間300万円の所得があった場合、所得割で算出すると「3,000,000円 × 0.1= 300,000円」となります。住民税は、300,000円です。 このように分譲マンションによる賃貸経営で所得を得た場合は、税金が増えることが考えられます。よくシミュレーションしたうえで、マンションの貸し出しを検討しましょう。
👇賃貸に出した場合の税金に関する詳しい解説は以下の記事をご覧ください。
分譲マンションを貸して節税するには
分譲マンションを貸し出したことにより、不動産所得が赤字になることも考えられます。その場合は、損益通算で結果的に節税となります。損益通算とは確定申告する際に、ほかの所得から損失の分を控除して課税所得を求めることをいいます。
たとえば、給与所得が800万円だったとして、不動産所得が50万円の赤字となった場合、損益通算により全所得は750万円になります。
マンションの貸主が務める会社では、給与所得800万円を源泉徴収しています。結果的に全所得が750万円のため、確定申告することで払い過ぎていた税金の還付を受けることが可能です。 この方法は損益通算による節税対策とされますが、現実的にはマンションの賃貸経営が赤字となることは希です。節税テクニックの一つとして、認識しておきましょう。
分譲マンションを貸すときは金融機関に相談しよう
住宅ローン返済中の分譲マンションを第三者に貸し出す場合、事前に融資を受けている銀行の承諾を得ましょう。前述したように、無断で賃貸契約を結ぶと契約違反となるおそれがあります。違約金を請求されたり、残高の一括返済を求められたりした場合、一般的にはマンションを手放すしかありません。そういう事態にならないように、くれぐれも注意が必要です。
また、一時的にせよマンションに家族が誰も住まないことになれば、その間は住宅ローン控除が利用できないことも知っておきましょう。転勤中にマンションを貸し出すと、住宅ローン控除の再開は再入居の翌年からになります。 そうした事情を知らずにマンションを貸し出して後悔しないためにも、まずは金融機関に相談することをおすすめします。
👇住宅ローンを返済中で貸す場合の解説は、以下の記事をご覧ください。
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まとめ
分譲マンションを貸し出すコツや、メリット・デメリットなどについて説明しました。賃貸契約の種類やマンションの運営管理、入居者の募集からトラブル対応など、賃貸煮出すための準備が簡単ではないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。 せっかく手に入れたマイホームですから、売却してしまうよりも貸し出して、いずれは戻って再び住みたいと考えるお気持ちがあるでしょう。そうしたご希望を叶えるためにも、分譲マンションの取扱実績が豊富な賃貸管理会社に依頼してみましょう。
TRENTは不動産のプロとして、お客様目線で取引をサポートいたします。
ぜひお気軽に不動産のお悩みをお聞かせください。